FIREして主夫になり、1年が経ちました。
まずは1年間続けられたこと、家族に感謝したいです。
人生の大きな変化から1年が経った今、思うことをそのまま書き連ねておこうと思います。
FIREすること、主夫になることのリアルな声を知ることができるかと思います。

主夫FIRE後、1年が経った感想
私は前もって考えすぎてから行動するビビりな慎重派です。
なので主夫になる前から、1年経つとこんな心境の変化があるかな、といろんな想像をしてきました。
実際に1年経ってみて、想像どおりだったこと、意外だったこと、いろいろありました。
会社を辞めた後悔、全くない
働いていたあの頃の自分に戻りたい。
と思うことがあるかなと想像してしましたが、一瞬たりともありませんでした。
あの頃が懐かしい、と思い出すことさえなかったですね。
自分の興味や関心ごとの対象から、仕事がこんなにあっさりと、完全に消え去ってしまうなんて、少し驚きでした。
人間関係のストレスがない
私はもともと少ないほうでしたが、人間関係のストレスは完全になくなりました。
仕事をしていると、合わない上司や同僚、お客様ともうまくやっていく必要があります。こういうストレスは、FIREすると間違いなくなくなります。
今日何をするのかを決めるのは自分なので、合わない人と無理に付き合う必要がなくなるからだと思います。
人付き合いは若干減りましたが、家族がいて子供と過ごす時間も多いので、孤独は感じませんでした。
会社員に戻れる気がしない
ダメならまた会社員に戻ればいいと思っていましたが、一度この生活をしてしまうと、戻れる気がしないですね。
仕事が嫌になったのではなく、会社に雇われて、自分意思に反して長い時間拘束される働き方に戻りたくないという思いが強いです。
もう少し子供が大きくなったら仕事をしたいと思っていますが、自分で働く時間や内容を決められる仕事が良いなと思っています。
短期的には資産が減った
退職時と比べると、今現在の資産総額はマイナスです。
これは私の収入がなくなったことよりも、今は保有している株の評価額が下がっている時期であることが大きな要因です。
ただし、1日に増減する資産額は、会社員時代の月収を超えることが多いので、私は数日から数ヶ月の短期の資産変動はまったく気にしないことにしています。
特に資産が大きく減った日は、いつも以上に子供と遊んで、忘れるようにしています。(現実逃避)
FIREした実体験として、日々の資産変動が気になる人はFIREしても気持ちが持たないだろうな、と感じています。
人生も子育ても資産運用も、長期目線で穏やかにいたいと思います。
生活水準は変わらなかった
FIREする前と比べて、生活水準はほとんど変わりませんでした。
急に贅沢するわけでもなく、何かを切り詰めるわけでもなく、以前とほぼ同じような生活を続けることができています。
多少自炊が増えて、食費が抑えられたくらいかな。
私は生活水準を急に変えなかったこと、とても良かったと思っています。
FIREした高揚感による浪費や、安定収入がなったことによる過度な節約は、金銭面の計画が大きくずれるだけでなく、心のストレスにも繋がると思うからです。
私の日中の生活スタイルは大きく変わりましたが、それ以外はほぼ変わらない生活を続けたので、子供も戸惑うことがなかったと思います。
生活のペースに慣れた
春夏秋冬、一通りのイベントを経験し、主夫としての生活に完全に慣れました。
と言うか、もう何年もこの生活をしてきたような気がしています。
長女が小学2年生になり、小学生の子供を持つ親の生活に慣れたことも大きいと思います。
自分が望んだ生活ができていて、今はとても居心地が良いです。
主夫、飽きない
家で1人で過ごすことが増え、単調な毎日の繰り返し。
そんな主夫の生活に飽きるかと思いましたが、まったく飽きませんでした。
まだ1年目で新鮮さがあったこともありますが、何よりも子供と過ごす時間が長いと毎日新しい発見があり、飽きる暇がありません。
もし子供がいなくて、家事と好きな趣味だけの毎日だったら、私は飽きていたと思います。
時間に余裕がある
主夫になることで一番得たかったものですが、やはり時間の余裕を感じます。
何もせず、ぼーっとしている時間があるわけではありません。
平日の日中に家事や用事を済ませておくことで、子供とゆっくり過ごせたり、休日は丸一日遊ぶことができます。
私の時間の余裕だけでなく、家族全員に大きな時間の余裕が生まれたことが大きいです。
育児は時間に余裕がなくなると、急に苦痛に感じてしまいます。
心と時間の余裕、ずっと大切にしていきたいです。
暇を感じたことがない
1年を通じて、暇だと思ったことが1度もないです。
暇を感じない要因は、私が自分の時間をほぼ子育てに全振りしているからだと思います。
少しでも時間が空けば子供と遊びたいし、次はどこに行こうかと下調べを始めると止まらなくなるし。
もちろん、どこまで子育てに時間を使うかは人それぞれです。
それでも、子育て中のFIREで暇を持て余して困ることはない、というのは間違いないと思います。
趣味があって良かった
私には子育て以外に、株式投資とスポーツ観戦という趣味があります。
株式投資は企業をじっくり分析し、投資に値するか考え、ダイナミックな株式市場を感じながら、うまくいけば成果としてお金ももらえます。
本を読んで経済や会計のことを勉強する機会があったり、たくさんの企業を知ることで社会との繋がりも感じられて、とても楽しいです。
また、ある海外のスポーツチームを20年以上応援し続けています。毎週試合を観たり、毎日ニュースをチェックしたり。
その情熱が役に立ち、会社員時代には仕事で英語を使うことも苦になりませんでした。
仕事を辞めて主夫になってみて、こういう趣味や好きなこと、やりたいことがあって本当に良かったと思っています。
仕事を辞めるとストレスも減りますが、毎日の刺激も確実に減ります。
長く続いている趣味があること、私はFIREには必須だと思います。
子供とたくさんの時間を過ごせる
この一年、平日の朝夕と休日、そして夏休みなどの長期休暇、本当に子供とたくさんの時間を過ごしてきました。
体感では、会社員時代と比べて2倍から3倍くらいに増えたと思います。
妻とも「子供と過ごす時間が増えたね」「時間に余裕があるね」と話すことがあります。
近所のおばあちゃんに、「この家はいつも子供ファーストだね」と言われたことも嬉しかったです。
ただ時間が増えただけでなく、子供の目を見て向き合い、じっくり話を聞いてあげられることが何より幸せです。
子供と一緒に過ごせる時期は限られています。
「自分がこの年齢になってから」「目標資産額が貯まってから」など、FIREする時期は人それぞれの考えで良いと思います。
FIREする時期を子供の年齢に合わせたこと、私にとっては最も良いタイミングだったと思っています。
子供の成長を間近で感じられる
子供たち、毎日ぐんぐん成長しています。
蝶々結びができるようになったり、新しい漢字を覚えたり、自分から挨拶ができるようになったり。
心も体も、親が思う以上のスピードで成長しています。
そんな成長を、毎日間近で感じられることがとても幸せです。
今日初めて25mを泳いだよ、という話を聞くのではなく、泳げた瞬間の表情をこの目で見て、一緒に喜び合えることがたまりません。
人生でいろんな後悔はあっても、私は「もっと子供と一緒に過ごせば良かった」という後悔だけはしないと決めたので、主夫を選んで良かったと思っています。
子供の体験に時間をかけられる
子供の目の輝き、とても大事にしています。
とくに新しいものを見たり、触れたり、感じたときの表情、何とも言えません。
主夫になってから、いろんな体験をさせてあげられる時間がかなり増えたと思います。
連れて行ってあげられる時間が増えたことだけでなく、そのための下調べをする時間の余裕ができたことも大きいです。
例えば絵本に素敵な景色があったら、どこにあるか調べて、実際に見に行ったり。
ビー玉遊びが好きな娘のために、東京にあるビー玉専門の店を調べて行ってみたり。
子供に刺激を与えるイベント、常に調べてメモに溜めてます。
子供の長期休みは多忙
子育て主夫にとって、夏休みなどの子供の長期休暇は、かなり多忙です。これは予想以上でした。
普段できない体験などもできて、もちろん楽しいです。
でもかなり疲れます。普段の家事が手につかなくなることも多々あります。
そして長期休暇が終わるとぐったりし、少し抜け殻のようになり、風邪を引きます。
主夫の休みは平日の午前中
会社員時代は、平日の帰宅後と、土日やお盆などの長期休暇が休める時間でした。
主夫になるとまったく逆です。
平日の朝晩は家事で走り回っているときもあるし、休日は子供といると楽しいけど体はクタクタです。
主夫の休みは、平日の午前中ですね。
週に1回くらい、平日の午前中にゆっくり過ごすときがあります。
ただし、子供は学校、妻は仕事、世間の男性も仕事、最初はかなり罪悪感がありました。
でも1年間経って慣れました。
頑張ってる子育て主婦、主夫のみなさん。白い目で見られることもあるけど、平日の午前中くらい、たまにゆっくり過ごしましょう!
子育てとFIRE、相性が良さそう
主夫にとして1年過ごしてみて、子育てとFIREはなかなか相性が良いと感じています。
そう思った理由は次のとおりです。
- 子育ては忙しい。時間の余裕はあればあるほど楽しい。
- 子育てを通じて、誰かを支えて役に立っている自分、という自己満足も感じられる。
- 子供がいると毎日の刺激も十分すぎるくらいある。
- 季節ごとの学校の行事など、子供を通じて社会とのつながりも感じられる。
- 妻の仕事と子供の学校で、曜日感覚もなくならない。
- 早寝早起きの子どもに合わせて、生活リズムも乱れない。
- 子供がいると運動不足になりにくい。
- FIREにありがちな暇や孤独を感じない。
逆に子供がいないFIREを経験した方がないので、子供がもう少し大きくなってからも、私が楽しく主夫を続けられるかどうかはまだわからないです。
資格をとりたくなる
安定した収入を得られるような資格を取りたい、という気持ちが少し芽生えてきました。
給料のような安定収入がなくなった不安や、いつか働くことになったときの備えをしておきたい、という気持ちが心の奥にあるのだと思います。
ザブングルの加藤さんが持っている、消防設備士などが気になります。
副業の話題に敏感になる
多少の副業は始めたものの、まだ本腰を入れたわけではありません。
複数の収入源を確保したいという思いから、ネットや雑誌で副業の話題を見かけると、気になります。
今はまだ、子育てに全振りする生活をもう少し続ける計画ですが、でも下調べは続けていきたいと思います。
平日に知り合いに会うと少し戸惑う
主夫の生活に慣れたので、周りの目もあまり気にならなくなりました。
そんな油断もあるので、平日の日中に知り合いに会うと、戸惑います。
主夫であることを公言していないので、「仕事の合間に時間ができたので、妻にお願いされた買い物を済ませてます」が私の決まり文句です。
運動不足を感じる
1ヶ月ほどの松葉杖生活と、寒い季節が重なったこともあり、プールに通うことが少なくなりました。
通勤がなくなり、家で過ごすことが多い主夫になると、運動量は激減します。
しかも、誰かが運動に誘ってくれる機会もなくなるので、自分が意識して対策しないと間違いなく運動不足になりますね。
暖かくなってきたので、学校に行く前に娘と散歩を始めようと思っています。
いつも同じ服を着てしまう
これはまずいですね。
お洒落をする興味がぜんぜん湧かないです。
子供と外遊びをして汚れる機会が多い、というのを言い訳にして、汚れても良いいつもの服ばかり。
娘に嫌われる前に、身だしなみも気をつけたいと思います。
虫歯が治ってきた
嫌いな歯医者にも通い続け、もう少しで虫歯がすべてなくなります。
FIREすると自由が増えるせいか、嫌なことは極力避けたくなる傾向が強くなった気がしますが、頑張ります。
禁煙を先延ばし
退職と同時に禁煙するよ、と妻に豪語してたのですが、1年経った今も達成できていません。
退職前はなぜか、「仕事を辞める大きな決断ができるなら、何でもできる」という気がしてましたが、それは間違いでした。
ただ私の意志が弱いだけですが…。
料理のレパートリーのネタ切れ
主夫になったら料理も頑張ろう、と思っていましたが、料理のレパートリーは増えませんね。
料理をすることよりも、毎日の献立を考える面倒さとプレッシャーは、主夫になって初めて知りました。
引き続きの課題です。
庭いじりが楽しい
花を植えたり、野菜を育てたり、庭いじりを楽しんでいます。
当初の目的は、娘たちが自然と触れ合い、食べ物ができる過程を知ってもらうことでしたが、私自身がとても楽しくなってきました。
家にいる時間が増えて、庭や家の周りの様子に関心が向いたこともあると思います。
また、仕事がなくなると成果を生み出す機会が減るので、何かを作り出す作業をしたくなるのかなとも思いました。
パパ友できる
パパ友、と呼んでいいのかわかりませんが、子供の友達のパパと連絡先を交換し、子供と一緒に遊びに行くようになりました。
子供同士が同じ習い事をしていて、子育てについて似た考えを持っている、とても気が合う方です。
FIREすると人付き合いが減ってしまうので、仲間ができたことがとても嬉しいです。
出会いのきっかけをくれた娘に感謝したいです。
鳥友できる
毎日庭に同じ鳥が来ていることに気づき、果物の残りを置いていたら、かなり仲良くなりました。
今ではカーテンを開けた瞬間から鳴き出して、果物を要求してきます。
日中、家にいるときの相棒ができた気分です。
身近にある小さな幸せに気づけたのも、気持ちに余裕ができたからなのかなと思っています。
まとめ
本日は主夫になって丸1年、今思うことを書き連ねました。
幸いなことに、1年間経った今も主夫になった後悔はひとつもありません。
むしろ主夫になっていなかったら、今ごろ後悔していたと思っています。
5年後、10年後のことはまだわかりませんが、今のところは我が家にとってベストな生き方を選べたかな、と思っています。
娘たちはあと何年、パパと遊んでくれるかな。


2児のパパが株式投資でFIREして主夫になった。そんな主夫FIREという生き方や、実現した方法は以下の記事をご覧ください。