主夫をしている人、周りでもほとんど見かけませんよね。
私は主夫になりたいと思いました。でも大多数の人が選んでいない生き方を選ぶことは、正直なところ怖さもありました。
仕事を失う大きな決断だし、あまりに少数派だと周りの目も気になるし。
実際に主夫はどのくらいいるのか。この記事では、FIREして主夫になった私が主夫の割合について紹介します。
この記事では、次のようなことがわかります。
調べてみると、主夫になりたいと思う男性はたくさんいても、実際に主夫になった人はごくわずかでした。
その差には、主夫に抱くイメージ、主夫になることのハードルの高さが表れていると思います。
主夫に興味がある方や、共働きを解消したい方にとって、実際に主夫になった生の声が参考になれば幸いです。
主夫になりたい人の割合
株式会社SheepDogが運営するサイト・STRATE[ストラテ]で行った『専業主夫願望に関するアンケート』では、10代~30代男性の約6割が専業主夫になりたいと回答しました。
引用元:STRATE[ストラテ]
また、タメニー株式会社が実施した『ジェンダー別役割に関するアンケート調査』では、20~30代の未婚男性の約5割が相手から望まれたら専業主夫になると回答しています。
引用元:タメニー株式会社
自分の周りの男性も、半数以上が主夫になりたい願望があるというのは驚きです。
では、実際に半数以上の男性が主夫をしているかというと…。
実際に主夫をしている人の割合
総務省の令和4年就業構造基本調査をもとに計算してみると、主夫の割合は1.2%程度でした。
これは、夫が59歳未満の世帯数が13,612,200世帯、そのうち妻のみが有業の世帯数が161,900世帯ありましたので、その割合を主夫の割合と考えました。
また、育児をしている者に占める男性の無業者の割合は1.1%でした。
いずれも主夫はすごく少数派だということがわかります。
苗字が高橋さんである割合と同じくらいですね。
割合の差に見える背景
主夫になりたい男性は60%もいるのに、実際の主夫は1%ほど。
これだけ差があるのは、働かずに楽そうな主夫になりたいけど、お金の不安や世間体があるので実際には難しいことが大きいと思います。
働きたくない
今の仕事がつらい、職場の人間関係で悩んでいる、外で働くこと自体が嫌など、仕事のストレスを抱える方は少なくありません。
どうしても主夫になりたい、というよりは、働かずに生きる方法の一つとして主夫になりたいと思う人が多いと感じます。
年代別にみると、主夫になりたい方の割合が最も高いのは30代です。仕事を好きだと思う方の割合が最も低いのも同じ30代です。
私も主夫になるために仕事を辞めたとき、大きな開放感がありました。今まで仕事にかけてきた時間や労力、このストレスがなくなれば、何でもできるような気持ちになりました。
ただし、私が主夫になって最初に驚いたのは、自分がサラリーマンをしていたことはあっと言う間に忘れるということです。
そのため、もし仕事が嫌という理由だけで主夫になっていたら、きっとそのあとの生活を楽しめず後悔していたと思います。
主夫は楽そう
主夫になりたいと思う理由の一つに、主夫は仕事をせず家にいて、楽そうというイメージがあります。
私の実感としては、仕事に比べれば楽だけど、毎日続く家事、育児はけっこう大変です。
楽かどうかは家事、育児をどれだけするかによります。手のかかる年頃の子供がいなくて、家事も奥さんと半々、であればとても楽だと思います。むしろ暇を持て余すかもしれません。
私の場合、子供が家にいない時間に出来るだけ家事を詰め込み、育児にも全力投球してるので、今は暇だと思う瞬間は全くありません。
もう一つ大事なポイントは、仕事に比べれば楽という感覚は長くは続かない、ということです。
主夫になる前は、仕事をしている今の自分の大変さと比べて、仕事さえなければ超絶楽だと毎日思ってました。でも、仕事を辞めて3ヶ月もしたら、仕事の大変さと比較することを忘れます。
そうなると、昨日も家事、育児をしていた自分と比較することになり、それが毎日続くと少し負担に思うことがあります。
また、主夫になってから、面倒なことをしたくないという気持ちが少し増えた気がします。人間は大きなストレス(仕事)がなくなると、他の小さなストレスをより大きく感じてしまうのかもしれませんね。
これは実際に主夫になってみないとわからない感覚でした。
お金の不安
実際に主夫になる人が少ない理由の一つが、お金の不安です。
夫婦の一方、とくに男性が働かないことで、世帯収入が減ることは間違いありません。
我が家の例では、共働きのころと比べて世帯収入は3分の1以下になりました。
次のような、夫の収入減を穴埋めする何かがないと、実現は難しいと感じています。
- 妻が高収入であるなど、妻の収入だけで家計が賄える。
- 支出を抑えて、妻の収入だけで足りる生活スタイルに変える。
- 不労収入など、仕事を辞めても他の収入源がある。
私の場合は株の収益でFIREし、主夫になる道を選びました。
世間体が気になる
もう一つ、主夫になることが難しい理由が世間体です。
家族が生活するには、家事も育児も必要です。様々な事情や生活プランがあり、専業主婦の方もいます。でも夫が仕事をせず家にいるとなると、世間の目が冷たいことは現実です。
特に年配の方にとって、「男は外で働くもの」「妻に養ってもらうなんて情けない」という固定概念は今もまだ残っていることを実感しています。
お金の問題と違って、自分の努力だけでは克服することが難しく、人によっては一番のデメリットになると感じます。
私の場合は、親に心配をかけたくないという気持ちが一番大きかったです。
まとめ
この記事では、主夫になりたい人の割合、実際の主夫の割合を紹介しました。
デメリットがあるのは事実です。
我が家の世帯収入は3分の1になりました。習い事の送迎はうちの娘だけいつもパパ、明らかに浮いてます(汗
それでも主夫にならないと実現できない大きなメリットがありました。たとえ少数派でも、私は主夫になって本当に良かったと感じています。
主夫のメリットとデメリット、私がデメリットをなくした(減らした)コツは別の記事を参考にしてみてください。
2児のパパが株式投資でFIREして主夫になった。そんな主夫FIREという生き方や、実現した方法は以下の記事をご覧ください。